QT MPEG4 Exporter 出力形式
QT MPEG4 Exporterがサポートするファイル形式には様々なパラメータが存在しますが、QT MPEG4 Exporter はいくつかのパラメータの組み合わせをはじめから内蔵しています。
おすすめの設定はライブラリ保存用にはMPEG4 (Best Quality)、配布用にはMPEG4 (ISMA profile 1)、携帯電話用には3GPP (QCIF)です。
おすすめの設定はライブラリ保存用にはMPEG4 (Best Quality)、配布用にはMPEG4 (ISMA profile 1)、携帯電話用には3GPP (QCIF)です。
- iPod
- QuickTimeが持つiPod用の動画変換機能を使ってH.264の動画を出力します。QuickTimeのバージョンによって出力される動画の規格が異なります。これを書いている時点のQuickTime 7.2においてはVGAサイズ(640x480)のH.264を出力します。QuickTime 7.0.2以上が必要です。
- iPhone
- QuickTimeが持つiPhone用の動画変換機能を使ってH.264の動画を出力します。iPod用の設定に比べるとやや解像度が小さく、iPhoneとiPod touchに最適化されます。QuickTime 7.2以上が必要です。
- Apple TV
- QuickTimeが持つApple TV用の動画変換機能を使ってH.264の動画を出力します。HDクラスの動画が変換できますが、iPodでは再生できません。iTunesやFront RowでHD品質の動画を鑑賞するのに向いています。QuickTime 7.1.2以上が必要です。
- MPEG-4 (H.264/AVC)
- QuickTime 7がインストールされた環境のみで利用できる、最新の映像CODECです。標準のMPEG-4 CODECよりも低いビットレートでより高画質を実現します。可変ビットレートにより、QCIFからHDまでの大きさに対応し、高速エンコードが行えます。音声は可変ビットレートのAAC方式によりCD品質で効率よくエンコードされます。QuickTime 7がインストールされた環境で利用できるモードです。
- MPEG-4 (MPEG-4 SP)
- MPEG4を使ってQuickTime 6の上限である 2Mbpsの高画質エンコーディングを行います。ビデオの大きさは表示中のものがそのまま反映されます。音声は128kbpsのAAC方式によりCD品質に近いものとなります。MPEG4形式でライブラリを保存するのに最適ですが、場合によっては元データよりもムービーが大きくなってしまうかも知れません。DV形式やMPEG2よりは圧縮率が高いので、それらの形式が大きすぎて嫌いな人向けです。
- MPEG4 (last setting)
- MPEG4の出力で最後に使用した設定に従います。MPEG4による出力を使用したことがない場合、ISMA profile 1での出力となるようです。QuickTime Proユーザーの場合、カスタム設定を使用することができます。
- 3GPP (DoCoMo & Vodafon / W-CDMA)
- DoCoMoやVodafoneを含むW-CDMAの第3世代携帯電話の端末で再生できる形式です。実際のサポート状況は個々の端末によって違い、第2世代の端末であっても、サポートしている端末もありますし、第3世代の端末であってもサポートしていないプロファイルがあります。画質優先のQCIFサイズの設定、互換性重視のSub-QCIFサイズの設定、メールにも添付しやすいLightサイズの高圧縮の設定が選択できます。Vodafone V601SHなどの機種でのみ再生できる、規格外の高ビットレートの最高画質のQVGAサイズや、SH900i専用のHalfQVGAサイズの動画像にも対応しています。au端末でもW21CAの場合にはWQVGAサイズの3GPP形式を利用することができます。QuickTime 6.3以上が必要です。
- 3GPP2 (au / CDMA2000)
- 3GPP2対応のau端末に対応しています。画質優先のQCIFサイズ、互換性重視のSub-QCIFサイズ、メールにも添付しやすい高圧縮のEzムービーLightの設定が選択できます。一部の機種でのみ再生できる規格外の最高画質のQVGAサイズにも対応しています。QuickTime 6.5以上が必要です。
- AMC (au)
- au端末向けのメールに添付可能な形式です。画質優先のQCIFサイズ(Lサイズ)、互換性重視のSub-QCIFサイズ(Mサイズ)、メールにも添付しやすい高圧縮のEzムービーLight(Sサイズ)の設定が選択できます。QuickTime 6.5以上が必要です。
- 3G (last setting)
- QuickTime Proで3G(3GPP、3GPP2、AMC)のカスタム設定を使用したい人向けです。最後に使用した設定で出力します。QuickTime 6.3以上が必要です。
- QuickTime (Sorenson)
- QuickTime 6が動作しないような古いMacintoshにデータを移動するための設定です。漢字Talk7.5とQuickTime 3くらいの環境でも再生できるはずです。圧縮方式はSorenson Videoを使用します。
- QuickTime (Lossless)
- QuickTimeで再生できるデータを可逆圧縮で出力し直す設定です。QuickTimeでしか再生できない形式の動画をMPEG Exporter TNGなどに渡すために使用できます。可逆圧縮なので、しばしば用いられる無圧縮AVIよりもファイルサイズが小さくてすみます。
- QuickTime Movie (last setting)
- QuickTime Movieの書き出しに最後に使用した設定で書き出します。QuickTime Proユーザーは最後に使用したカスタム設定を利用できます。
- AVI
- 標準的なWindows環境でも再生できる形式のムービーです。互換性の高い古典的なCinepak、画質の劣化がない無圧縮、QuickTime Proのlast settingの3種類が使用できます。
- DV stream
- デジタルビデオカメラ用の形式に出力できます。ムービーをデジタルカメラに書き戻すのに使えます。
- MPEG2
- Final Cut ProやiDVDなどのApple純正のDVD作成ソフトが必要です(?)。
- AIFF
- 音声のみをMacintoshで標準的な形式で出力します。
- WAVE
- 音声のみをWindowsで標準的な形式で出力します。
携帯電話用フォーマットにも対応
QuickTimeが対応する3GPP3、GPP2、AMCなどの出力も可能なので、FOMA、VGS、auなどの3G端末に対応したムービーを作成することができます。メール添付用やメモリーカード用などの設定をあらかじめ備えています。
設定を記述したプロファイルデータはネットワークインストーラにより更新されます。アップデータを適用した後の携帯電話向けの主なモードとパラメータの一覧は以下とおりです。
フレームレート制限なしの場合、元の動画データと同じフレームレートになります。
QCIFまでの大きさはメール添付時の互換性を重視しています。QCIF HQ以上の大きさは現行機種を対象にして、ローカルでの画質と音質を優先しています。
設定を記述したプロファイルデータはネットワークインストーラにより更新されます。アップデータを適用した後の携帯電話向けの主なモードとパラメータの一覧は以下とおりです。
モード | ビットレート | フレームレート | 音声 | 備考 |
MPEG-4 ISMA profile 1 | 600kbps | 制限なし | AAC 128kbps | P900iVシーク対応 |
QVGA HQ | 384kbps | 24fps | AMR 12.2kbps AAC 128kbps | P900iVシーク対応 |
QVGA SP | 384kbps | 15fps | AMR 12.2kbps AAC 64kbps | P900iVシーク対応 |
QVGA LP | 128kbps | 12fps | AMR 12.2kbps AAC 48kbps | P900iVシーク対応 |
Half QVGA | 192kbps | 15fps | AAC 80kbps | FOMA 900iシリーズ用 |
QCIF HQ | 128kbps | 15fps | AMR 10.2kbps AAC 80kbps AAC 64kbps | 3GPP/3GPP2 3GPP 3GPP2 |
QCIF (L size) | 64kbps | 12fps | AMR 10.2kbps AMR 10.2kbps QCELP 14kbps | 3GPP 3GPP2 AMC |
SubQCIF (M size) | 32kbps | 8fps 7.5fps 7.5fps | AMR 7.4kbps AMR 7.4kbps QCELP 6.8kbps | 3GPP 3GPP2 AMC |
Light (S size) | 16kbps | 7.5fps | QCELP 6.8kbps | au端末専用 |
フレームレート制限なしの場合、元の動画データと同じフレームレートになります。
QCIFまでの大きさはメール添付時の互換性を重視しています。QCIF HQ以上の大きさは現行機種を対象にして、ローカルでの画質と音質を優先しています。
機種別おすすめモード
主な機種と対応モードを紹介します。- DoCoMo FOMA P900iV
- MPEG-4 ISMA profile 1、高画質用、シーク動作対応。
3GPP QVGA LP AAC、長時間録画用、シーク動作対応。 - DoCoMo FOMA SH900i
- 3GPP HalfQVGA AAC、専用モード。
3GPP QVGA LP AAC、長時間録画用。 - Vodafone V601/602SH
- 3GPP QVGA HQ AMR、高画質用。
3GPP QVGA LP AMR、長時間録画用。 - au W21SA
- 3GPP2 QVGA SP AAC、高画質用。
3GPP2 QVGA LP AAC、長時間録画用。 - その他のDoCoMo 900iシリーズ
- 3GPP QCIF HQ AAC。
- その他のDoCoMo端末
- 3GPP QCIF HQ AAC。
- その他のVodafone端末(J-SH53含む)
- 3GPP QCIF HQ。
- その他のau端末(2004年以降の主な機種)
- 3GPP2 QCIF HQ AAC。