OpenKit



AppleScriptユーザーにとって待望のprogress barがOS XのEl Capitanからシステムに標準で組み込まれました。しかし、その独特の実装スタイルのため、これを自作のスクリプトに組み込むにはかなりの手間がかかりました。ドラッグ&ドロップでファイルを処理するタイプのAppleScriptソフトウエア(droplet)にprogress barを簡単に組み込むためのスクリプトライブラリ OpenKitをリリースします。

・dropletのparentに指定して組み込む
・ファイルだけでなく、フォルダ内のファイルも数え上げてprogress barを表示する
・対象ファイルが一つだけの場合はprogress barを表示しない
・OS X Yosemite以前ではprogress barを表示せず動作する後方互換性を持つ
・当サイトの開発用スクリプトライブラリ CoreObjを含むため、豊富な機能を利用可能

OpenKit

OpenKitを利用したスクリプトのひな形は以下のようになります。
OpenKitをScript Libraryフォルダに入れてお使いください。
OpenKit内で使用できるハンドラについては、別途用意する技術解説ページを参照してください。

--Script LibrariesフォルダにOpenKitを入れておく
property
parent : script "OpenKit"
on
run
try
--ダブルクリックで起動した時の処理をここに
on error eStr number eNum
errorObj("何かが起きました。", eStr, eNum)
end try
end run
on
open FinderList --ドラッグ&ドロップ
openFinderList(FinderList) --OpenKitに渡す
end open
on
openFile(aFile) --各ファイルへの処理を記述
display dialog name of (info for aFile) --エラー処理はOpenKitが担当
end openFile
--フォルダの中身を処理しない場合は以下のハンドラを追加
on
openFolder(aFolder)
--フォルダの中身を処理しないためのダミー
end openFolder
on
countFolder(i)
--フォルダの中身を処理しないためのダミー
end countFolder

<
スクリプトエディタで表示>

また、OpenKitを使用したアプリケーションの例として、DocConv-TNG ver.2.21、AS Compiler ver.1.6、HTML Conv-J ver.1.91をリリースします。

OpenKitスクリプトのソースを開示しますが、著作権は放棄しません。OpenKitを使用した無償のスクリプト(フリーウエア)の製作・配布に制限は設けませんが、ドキュメントかアプリケーションの一部に著作権についての表示をお願いします。